自分の意見がないってのは要は意見のストックがないってこと
自分の意見がない、でなんか良く来ているみたいなのでなんか書くか
結論から言うと、自分の意見なんてないです。自分の意見だと思ったとしても、それはどっかの誰かの意見の延長です。これは、創作における「オリジナル論」と通じるものなのですが、なるほど、と思う意見もまず間違いなく元ネタがあります。そこに他からのエッセンスやら、自分なりのちょっとした発見を付け加えて「自分の意見」が出来上がるわけです。
100%の自分の意見は存在しません。あるのは、他人の意見+αです。その他人の意見にも元ネタがあり、元ネタにも元ネタの元ネタがあって、それらの数珠繋ぎがすなわち文脈を作るわけです。
ですが、いくら自分の意見なんてないなんてないと、買ってはいけないは買ってはいけないは買ってはいけない、なんてことを書いたとしても、現実問題として「お前は自分の意見がない」と言われる人、またそう悩む人がいるのも事実です。或いは、コイツは自分の意見がないと、相手に対して不満を抱えているパターンかもしれません。だから、わざわざ検索してこんな辺境ブログの最果てまでやってくるわけでして。
では、何で自分の意見がないと言われる人がいるかというと、つまるところ意見のストックがないに尽きると思います。問題対処に対する、意見のパターンが少ないから意見に幅がなくなる。その状態を端的に指摘する言葉が「自分の意見がない」であると。
なら、意見のストックを増やせばいいだけの話です。
手っ取り早いのは本を読むこと。例えばはてな界隈だと、この人は仕事に関して自分の意見がある、と感じる人は大抵ドラッカーの何かを読んでたりします。まんまドラッカーの受け売りなのに、ドラッカーの意見自体に意見の幅があるので、ちょっと言葉尻を弄るだけで凄く自分の意見っぽくなります。
後は、単純な訓練として、ロールプレイとかどうかなと思います。貴方の意見を聞きたいと言われた時、仮にあの人ならどうするか?と妄想するわけです。漫画とかでも見ますよね。死んだ仲間なりなんなりがいて、アイツならどうするか?ってヤツです。基本は自分の尊敬する人がいい。或いは、自分の意見がない(と貴方が思っている)相手に対して、仮に自分が〇〇だとするとどのように答える?とロールプレイを振ってやればいい。で、徐々に色々なパターンを増やしていく。
かなり大げさに書いてますが、実際問題としてこの手の意見のシミュレーションは、誰でも日常的に行っています。後は、意識してやれるかどうかの問題。
または、開きなおるのもアリだと思います。自分の意見がないってのは、自分を主張しないってことでもあって、組織によってはその主張しないことが求められる状況もあるので。中途半端に自分の意見を持っているヤツほど始末におけなかったりしますし。
ただ、自分自身ならともかく、相手に自分の意見がないって言う人は、単純に観察が足りていないだけだと思います。禅問答みたいになっちまいますが、意見がないってのもむしろ一つの「意見」なので。沈黙も解答のうちってわけで。
まぁ、自分の意見がないと悩む人は訓練すればいいし、訓練なんて無理だと思えば、自分の意見がない自分を評価してくれる場所を探す方に労力を裂いたほうがいい。つまるところは適材適所ってことなんですけね。